オリオン座

小さい頃から大好きな星座、オリオン座。

中学になって初めて家出した海岸でも、高校になって夜遊びした帰り道でも、日本を飛び出して見知らぬ街で空を見上げたときでも、東京でも、茅ヶ崎でも、いつでもそこには大きくて優しげなオリオン座があって、なにも変わっていないことに気づかされて、落ち込んだり、ほっとしたりした。

昨夜、いつものようにオリオン座に助けてもらおうと自転車に乗りながら空を見上げたけれど、オリオン座が見つからない…。大好きな彼女が見知らぬ男と腕を組んで歩いているのを見てしまったような、恐怖に似た言い知れぬ不安を感じた。

自宅への最後の角を曲がる時、突然西の空にオリオン座が見えた。

良かった。まだ見捨てられていない。まだなにも変わっていない!

僕は僕でしかなく、成長も進化もなく、ただここにいて、少しずつ劣化しながらこのまま生きていてもいいんだよとオリオン座に宣言してもらったような気がして、安らかな気持ちで昨夜も眠りにつくことができた。


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